年賀

新年おめでとうございます。

旧年も日々仕事に励むことができました。ひとえに皆様のおかげです。

現在、地球温暖化による気候変動が生態系や生物に影響をおよぼしていることは確実だと思います。

日本ではパリ協定に基づいて地球温暖化対策の一つとして住宅分野の消費エネルギー削減を求められています。

私たちも将来にこの問題を先送りしないように少しずつですが解決をしてきたいと考えています。

簡単に説明しますと住宅で使用する電気ガスの使用を抑える省エネルギー対策です。

  • 建物の断熱性能を上げ高熱費を節約
  • 性能の良い設備を使用して光熱費を節約

以上の2点を目標として設計に取り組み、節約した程度を数値やお金で見える化していきたいと考えています。

もちろん、今まで通り、住み心地、気持ち良さ、も大切にして取り組んで生きます。

本年もよろしくお願いいたします。

 

 

さんむの家改修工事 04:築40年の家を未来へ

リフォーム工事の概要と目指すゴール

さんむの家改修工事が始まりました。
築40年の住宅を、断熱性や耐震性の向上を中心に、スケルトン改修で住まい全体を一新します。単なる修繕ではなく、現代のライフスタイルに合わせた快適で安心な住まいを目指した工事です。

太陽光パネル「エコテクノルーフ」の採用理由

太陽光パネルの工事が始まりました。
さんむの家では タニタハウジングが提供する『エコテクノルーフ』を採用しました。
一見すると通常の太陽光パネルに見えますが、実は屋根葺き材と一体化した革新的な部材です。

この工法の良い所は屋根パネルと屋根下地材の間に通気層を設けることができること。
通気層の効果によって屋根下地の通気性が確保され、耐久性の向上が期待できます。
この効果を有効にするためにはルーフィング材の選択が大切になり、透湿ルーフィング材の「タイベック ルーフライナー」を選択しました。

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パネル設置完了。最近の降雪に備えて雪止め付きです。
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屋根詳細です。通気槽が確認できます。

課題克服とコストへの対応

良い所ばかりでは無いのが現実世界。そう、唯一の課題はコスト面です。
屋根葺きが必要無いので屋根工事が不要になった分を陽光パネルの設置に補充することができるのですがそれでも少し足りません。
タニタさんの話では、大手メーカーさんと比べて出荷量が少ないので割高になるとのこと。

ですがコスト面だけを見て高い安いだけで判断では総合的に良い建物は完成しません。
最終的には屋根下地材の耐久性向上と屋根部材の軽量化による耐震性能の向上を総合的に判断していただき採用しました。

施工現場で感じた新技術の可能性

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アルミ残の間に太陽光パネルを落とし込みます

施工方法は屋根下地材にアルミ残を取り付け、そこに屋根パネルを落とし込んでいきます。
この構成のために部材の精度がかなり高いようです。
施工の様子を見ていると、パネルの落とし込みも緩すぎず、きつすぎない絶妙な精度で進められているのが印象的でした。

また、新しい工法の採用については進和建築の千葉さんに相談し、十分な理解を得ることができました。千葉さんの協力により、販路の確保や工事施工の講習会など、多方面でサポートをいただきました。

このような新しい工法を実現するには、施工業者の理解と協力が欠かせません。従来の工法を使用すれば手間を省ける場面もありますが、新しい挑戦には積極的な協力体制が必要です。

未来へつながる家づくりへの期待

新しい工法の成果がどのような形で暮らしに役立つのか、完成が待ち遠しいです。
今回の改修では、耐震性や断熱性が大幅に向上し、四季を通じて快適で省エネな住環境を実現することを目指しています。また、太陽光発電と一体化した屋根材の採用により、環境負荷を軽減しながらエネルギーを自給できる持続可能な暮らしが可能になります。

完成後は、リフォームによってどのような生活の変化が生まれるのか、実際の暮らしの中で体感しながら、さらに深い価値を発見していければと考えています。

この家が地域や社会全体にとっても一つのモデルケースとなり、多くの人々に新しい住まいの可能性を示せることを願っています。

さんむの家改修工事03

さんむの家改修工事が始まりました。

築40年の住宅のリフォーム工事です。

断熱改修、耐震改修、間取りの改修、スケルトン改修です。

耐震改修工事が進んでいます。

建物の傾きを修正して柱と梁の緊結作業行いました。

また2階床の水平構面を確保するために24㎜の構造用合板貼りとして

います。

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さんむの家改修工事02

さんむの家改修工事が始まりました。

築40年の住宅の改修工事です。
断熱改修、耐震改修、間取りの改修、スケルトン改修です。

工事は構造体の補強が始まっていました。

昭和56年以前の建物ですから、いわゆる旧耐震と呼ばれる基準で施工されています。
現在の耐震基準に近づけるために耐震改修を行います。

大きく分けると基礎と上部構造に分かれるのですがまずは基礎から上の部分の耐震改修からスタートです。

まずは柱と梁の仕口が金物でしっかりと固定されていませんので、まずは金物の取り付けからスタートしています。

今回は工務店さんの提案により構造体に穴を開けずに取り付ける金物を使用しています。

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今後は2階の床の水平構面を確保するために構造用合板で補強する工事を予定しています。

いずれも柱の傾きを調べ、修正しながらの作業です。
新築工事と比べ手間がかかりますし、大工さんの腕次第のところもあります。
今回の大工さんはベテランの大工さんで、その点では安心してお任せできます。

さんむの家改修工事 01

さんむの家改修工事が始まりました。

築40年の住宅のリフォーム工事です。
断熱改修、耐震改修、間取りの改修、スケルトン改修です。

計画を話すと”建て替えた方が安くて早くて手間がかかりませんよね?”と言われることも少なくありません。
ですが、改修して住み続ける理由もあるのです。

上棟の状態まで解体してから改修するスケルトン改修です。
断熱改修、耐震改修はもちろんのこと、以前の雰囲気を少しでも残しながらさらに住み心地の良さを求めていきます。

解体がおおかた終了して現況確認です。

無断熱のお陰もあり、土台、柱、梁の状態は良好です。

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丸鋼ですが配筋を確認でき、無配筋基礎では無いようです。しかし基礎が連続していないので対応を考えます。

一部シロアリの食害も見られましたが途中で逃げてしまったようです(良かった。。。)

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おまけ 小動物の巣も。。。

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無事採択されました

住宅省エネリノベーション促進事業の申請、無事に採択されて安心しています。
築40年、無断熱の住宅の改修です。
概要は、耐震改修、気密断熱改修、間取りの変更などスケルトンリフォームとなります。

長年暮らしている生活スタイルを大幅に変更することの無いように、水回りの位置はほとんど変更していません。
トイレだけは将来を見越しては広くしました。

高断熱化することにより健康に良いことは実証されています。

皆さんも補助金等も利用して断熱改修を考えてみてはいかがでしょうか?

申請をすませました

一般社団法人 環境共創イニシアチブによる住宅省エネリノベーション促進事業の公募が開始されています。

当事務所でもどうにか申請を済ませることができました。
現在、審査中ですが申請がおりるまで安心できません。。。

この事業の簡単なおさらいをしてみます。

  • 住宅の省エネルギー改修(省エネリノベーション)に対して上限150万円の補助金を受け取る事ができます。
  • 居室を中心に天井・床・壁・窓のそれぞれについて断熱改修工事を行い、その割合に応じて補助金の支援が受けられます。
  • 戸建て住宅では断熱改修工事に加えて高性能な家庭用設備(高効率給湯機等)の導入についても補助金の対象になります。

使用する建材はSIIの定める要件を満たしている物で新品であることや、現在、工事に着工していないこと等
いくつかの制限事項がありますので詳しくはお問い合わせください。

今年度中に大規模なリフォームを予定されている方は、支援対象になる可能性がありますので一度検討してみてください。

また、今回の申請を通してわかったのは当事業が求める省エネに対するレベルの高さです。
登録されている建材リストを精査するとサッシはLIXILのSAMOS-X等高級グレードが登録されており、リフォームでこのレベルが標準になるのかと少々驚きでした。
「住宅省エネリノベーション促進事業」は経済産業省が定めた交付事業、今後、住宅省エネリノベーションに対して国が求めているレベルをうかがい知ることができます。

熊本地震の以降、建物の耐震性能についても関心が集まっています。
耐震性能と合わせ、省エネ性能を満足する設計を心がけて生きたいです。

 

「ストック時代の建築の新しい仕事」その1

日経アーキテクチュアセミナー「ストック時代の建築の新しい仕事」に参加してきました。

やはり皆さん、今後の建築業界の動向に感心があるようで、セミナーは満員。キャンセル待ちで受講してきました。

今回の講師、松村秀一先生、清水義次先生 が活動されている概要は、日経アーキテクチュア等で理解しているのですが

もう一歩理解を進める為にはやはり生Liveが一番と考えての参加です。

日本における建築産業の転換期 松村秀一(東京大学)

松村秀一先生のキーワードは”ハコの産業から場の産業へ”

戦後から続いてきた、新築市場の考えから脱却し、市場に流通している既存の建物を、上手に活用していく再生市場への変化が必要があるとの事。

新築住宅産業の住宅が完成していくまでのシステムはまったくムダがなく見事なのですが、既存の建物を改築してくシステムには適応することができません。

新築住宅の市場が減少していくと予想されていく中、改修というシステムに対応していく考えかたの変化が必要になります。

”ハコの産業から場の産業へ” 変革するためのTips

  • 空家とは、住宅産業に関わってきた様々な人の苦労の結実であり、それぞれの空家は国民がローンを組みながらも一生懸命支払い手に入れてきたものである。
  • 空家をみたら、それを資源と観ること。ココに空間資源があった!と考え、良さを見つけてあげること。
  • 従来の短所を見つける評価ではなく、短所を補ってあげる評価をすること。
  • 建物の良さを見つけてあげる、引き出してあげる能力が必要。
  • そして短所ついては、従来の手法で対処してあげること。
  • ただし、対処をするには多能工が必要であり、多能工的チームの編成を心がけること。
  • 余剰空間(空家)と利用者を出会わせる事も我々の仕事になってくる。

働き方も、様々なスタイルが出てきています。

これらを上手に結びつけていくコトがこれからの仕事だと再認識することができました。

今後は建築士として設計の仕事をしていくのはもちろん、社会で働く一個人の一つの強みとして”建築を知っている”という肩書きで、

様々なコト、場作りに関わって生きたいと考えています。

まずは、SNSグループのメンバーが、現実に交流することが出来る場を作り上げることを目標にしていきたいと考えています。

 

 

 

 

木の剪定

木を枯らすように剪定する事は簡単ですが、その反対をすれば良い木になるわけでは無い。
剪定作業は難しい。

古民家再生0

現在、古民家の改修を計画中です。
すでに水回り等は増築されいるので居住スペースのリニューアルがメインになります。
また、古民家と言えば茅葺き屋根ですが、残念ながら茅葺きの上から鉄板の屋根が葺かれています。
室内は天井板が張ってあるのですが、囲炉裏があった当時の煙抜きが残っています。

構造体の問題や、室内環境の改善等、解決する問題が沢山ありますが、古民家の雰囲気を生かしながらの計画を楽しみたいと考えています。

いろり用の煙抜きです
いろり用の煙抜きです