パッシブハウスジャパン全国大会2023:発表の舞台裏

2023年11月16日に開催されたパッシブハウスジャパン全国大会2023で、実例報告として発表する機会をいただきました。壇上での発表は貴重な経験であり、今後同じような機会があるかどうかわからないため、特別な思い出となりました。

左から 池田組の池田さん 森代表 当日登壇したFabWorksの中さん 発表が終わって安堵する私

発表内容:NOIL新築工事の事例報告

発表では、現在進行中のプロジェクトNOIL新築工事についてご紹介しました。このプロジェクトは、ローエナジービルディング認定を目指す建築であり、私は解析チームの一員として、また池田組の池田さんは施工者代表として、二人で登壇しました。

発表当日の朝には、最新の現場写真への差し替えやDesignPHのリアル操作などもあり、緊張がピークに。しかし、出来栄えはともかく、無事に発表を終えることができました。

外部開口部の解析:高性能化への挑戦

このプロジェクトでは、外部開口部の性能と耐久性向上に力を入れました。

意匠設計→施工図作成→解析のフローを数回繰り返し、解析を重ねた結果、納得のいく仕様を実現しました。

外部開口部の解析では、Certified PH Consultantの高岡利香さんが多大な努力をしてくださいました。

また、外部開口部は山崎屋木工さんのキュレーショナー、木製サッシ+トリプルガラス仕様の高性能仕様となっています。ZEB認定の建物なのに、窓周辺に座ると何となく肌寒いということがあるのですが、本物件では快適に過ごすことが出来るはずです。

PHPPとDesignPHの活用

NOIL新築工事は非住宅の建物なのですがPHPP+DesingPHで性能を解析することが可能です。

DesignPHとは?

プレゼン中の画面に赤く塗られた建物が映っていましたが、これはDesingPHで解析した結果になります。赤く塗られた部分は断熱の外側になっていて、このデータをPHPPに読み込んで計算することができます。

PHPPのメリットと課題

PHPPは工法や建材を問わずに解析できる柔軟性が魅力です。悪い面は特に無いと思いますが、あえて言うならば国産ソフトと比較すると操作方法がアナログなことでしょうか。

厳しい環境下での現場進行状況

厳しい寒さと雪の中、また能登半島地震などありましたが、池田組さんの報告によると現場は着々と進行中とのこと。ホント、.雪国の方々の粘り強さには感服するばかりです。

厳しい環境下での現場進行状況

NOIL新築工事は、ローエナジービルディング(申請予定)を目指しており、工事の進行に合わせ、再解析等これから検討する要件が残っています。引き続きチームで力を合わせ、より良い結果を目指してコツコツと取り組んでいきたいと思います。