事務所は1月6日(月)より始業しています。
本年も「自然の力」を理解し活かした家づくり、建築に関わって生きたいと考えています。
2020年もどうぞよろしくお願いいたします。
パッシブ技術研究会が主催する一般向け勉強会、林基哉 先生の講演を聴き、改めてシックハウス対策について考えました。
シックハウス対策としてF☆☆☆☆建材を使って、必要な換気扇をつければ建築基準法上は問題ありません。
事実、シックハウス対策が義務化された頃から内装仕上、小屋裏材等は急速にF☆☆☆☆化が進みました。そして24時間換気設備を設ければシックハウス対策は終わったと考えている人も少なくないと思います。
持ち込みの家具等には規制が無いので注意が必要くらいの意識はありましたが、そう、私もその一人でした。
ですが基準法をクリアした建物でもシックハウスは起きるとのこと。
思いがけない場所から化学物質を引っ張ってきてしまったり
”臭い”もシックハウスを誘引する一つの因子になるそう。
特に気密化された建物では室内環境に注意が必要と改めて再認識。
建物性能をあげていくと使用部材が多くなっていきますし、構造も複雑に。
その結果、意図しないシックハウスが生まれてしまうことも。
高断熱、高気密、換気はトータルで計画しないとバランスがとれないとダメなんです。
”この装置をつければ全て解決”って仕組みはないんです。
そして今回の勉強会の楽しみの一つとして、会場が自由学園明日館でした!
フランク・ロイド・ライトが設計した建築です。
小さな教室でしたが窓枠などライトのデザインに感動…
天井も低めですが、勾配天井になっていて圧迫感はありません。
その勾配に誘導されて、自然と目線が正面に向かい、黒板に目線が誘導されるように感じましたが、実際はどうなんでしょうかね?
高気密高断熱ではない名建築で、高気密高断熱の事を考える豊かな時間でした。
週末、お招きをいただき、一夜限りのバー”工bar”にお邪魔してきました。
入場門から見えない奥のほうにある工場へ進むと灯りが見えます。ひっそりと営業中ですが、中に入ると沢山に人で賑わっています。まるで秘密基地みたい。カッコ良すぎです!
普段は鯰組さんの工場(こうば)として使われているのですが、照明デザイナー、フラワーデザイナー、花器デザイナー、ケータリング、バー、ワイン醸造家などなどが集まり、工場が”工bar”にデザインされていました。
工場や建設機械は実用的なデザインで魅力がありますが、やはりデザインすると別世界、特に照明の効果は絶大ですね。
照明は工場や現場で使われている仮設の照明を使っているそうですがこの雰囲気。テーブルのキャンドルの明かりでお酒が飲めるなんて幸せです。
バーカウンターも工場の加工機に組み込まれたりと工夫が沢山です。しかもバーカウンターは全て無垢材。私は丸太をひいた加工前の無垢板で一杯いただきました。なんて贅沢!
DJブースもあり、フォトコンテストも開催、盛りだくさんスギ(笑)プロジェクターでは インスタに投稿をするとスライドショーで写してくれました。
しかも餅つき臼と杵の本格的な餅つき大会まであり、久しぶりに餅つきもやらせていただきました。つきたてのお餅も美味しかった!
遊び心が沢山ある、とても楽しい素敵な工barでした。工barのきっかけは新丸ビルにある現バーを鯰組さんが施工したのが発想の始まりだそうです。
鯰組さんの工場ということですが、企画運営や準備はさぞかし大変だったと思います。貴重な機会を本当にありがとうございました。
主催:(株)鯰組さん
協力:(株)タニタハウジングウェアさん
照明デザイン:廣木 花織さん
ケータリング:アホウドリさん
出張バー:ジムルームさん
改札が無くて戸惑いましたが、バスと同じ仕組みなんですね!”チン!”というベルの音が発車の合図。夕暮れ時と重なってノスタルジックな雰囲気。
タニタさんの外壁材、ZIGが45分準耐火の認定を取得した記念講演会+懇親会に参加です。
木材は簡単に燃えるものと思い込んでいませんか?私はキャンプで薪を燃やすのが得意ですからそう思っていました(違)
ですが技術を使うと火に晒されても45分間は燃え抜けない外壁を作ることができるのです。
ちなみに、この45分、火事が発生してから建物が崩れ落ちる前に消火できる時間だそうです。
私の仕事の範囲では45分準耐火の仕様はほとんどありませんが建物の防火を考える時に必要な知識が増えました。
今回の講演で建築基準法改正による防火についての違いもキャッチアップ。講師の桜設計
法改正により今まで木造で建てることができ無かった規模の木造建築が、ZIGの45分準耐火構造+構造設計をクリアすれば、建てることが可能になります。大工さんが住宅以外の建物を建てることができるわけです。
サッシについても木造住宅の方が性能が良い(特に温熱)ので温熱に優れた建物にすることが可能になりますね。
ですが耐久性には少し注意が必要そうで、特に柱間に充填断熱をした構造の場合、在来木造の知識がないと問題が発生しそうです。
また実務を担当された 桜設計
この事は温熱の分野でも同じこと。しっかりと断熱された建物ほどサーモカメラ画像が均一になってしまい盛り上がらない事と同じ、と腑に落ちました。