点字名刺で広がる出会いと地域のつながり

仕事で初めて顔を合わせる際の名刺交換。
どんなにデジタル化が進んでも、名刺交換の文化はなくならないと感じています。

名刺の作り方にはさまざまな方法があり、それだけでも興味が尽きません。たとえば、ある材木店さんの名刺は、木材を紙のように薄く加工したものに印字されていました。
「これ、作るの高いんですよ」と笑顔で名刺の説明をしてくれたことを覚えています。

ほかにも、不定形のデザインや厚みのある紙、艶のある仕上げなど、名刺にはその人の個性が詰まっています。

ある仕事で視覚障害者の方とお付き合いする機会があり、その際に名刺に点字を入れることができると知りました。
それ以来、私の名刺には点字を取り入れています。

名刺交換の場面では、こんな会話をすることがよくあります。
「これは点字名刺なんですが、私、いつになっても読めなくて…。視覚障害の方は本当にすごいですね!」
このやり取りをきっかけに、相手が興味を持って点字について話題が広がることも少なくありません。

名刺には、点字で「サチソウゴウセッケイ」と表記されています。点字は視覚障害者にとって重要な情報手段であり、名前を指で読み取ることができる仕組みです。

点字名刺
点字で さ ち と記入されています。

点字の読み方に興味を持つ方も多く、名刺交換の際に「どうやって読むの?」という質問を受けることもあります。この名刺を通じて、点字の世界に少しでも触れていただけたら嬉しいです。

名刺作成をお願いした
「(社福)千葉県視覚障害者福祉協会 ワークショップ四街道」は、四街道市にある視覚障害者支援施設です。名刺交換のたびに、「地域でこんな施設があるんですね」と驚かれることもあります。

実は、私も名刺を作っていただくまでは知らなかったのですが、こうして地域の方々と関わりを持つ機会ができて、ちょっと嬉しく思っています。

きっと、あなたの住んでいる地域にも同じような施設があるはずです。ぜひ探してみてください。新しい出会いがきっとあると思います!