2019年 本年もよろしくお願いいたします

あけましておめでとうございます。

とっくに明けておりますが、こちらの更新を忘れておりました。。。

今年は年が明けると鎮守神社、皇産霊(みむすび)神社に参拝してきました。
近所の仲の良い家族とお神酒をいただきながらの初詣です。

年末、工barでいただいた宝くじの結果は ”今年も一生懸命働け” とのこと。。。

イノシシですから色々な物を掘り起こして泥まみれになるのは避けたいところですが神様のみが知るところでしょうか。

平成が終わって新年号に変わったり、消費税の値上げが決まったりと慌しい年になりそうです。

そんな慌しい一年ですが今年は「実力をつける」ように努力していきます。

昨年はエコハウス大賞にて奨励賞をいただきましたが、評価が先行してしまったように思っています。

今年は評価に見合った実力をつけるように取り組んで生きたいと思います。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

 

ブロック塀の改修:安全と景観を両立させた選択

ブロック塀への不安とご相談

2018年夏、自宅のブロック塀に対する不安を抱えた住まい手様から「どうにかなりませんか?」とのご相談がありました。特に小学校の通学路に面しており、塀の高さが1.8メートルほどある部分が心配だとのこと。また、ヒビが目立ち始めていたため、気になる部分が増えてきたとのことでした。

大阪の事故をきっかけに塀の安全性を見直す

2018年6月、大阪で発生したブロック塀の事故をきっかけに、住まい手様もご自身の塀について気になり始めたとのことです。

改修プランの検討

擁壁とブロック塀の現状

改修前

この塀は道路に3方向面しており、土地に高低差がありました。大谷石の土留めの上にコンクリートブロックが積まれており、古い開発地ならではの2段擁壁(ようへき)の形状をしていました。です。この地区は古い開発地で、残念ながら大谷石+コンクリートブロック2段擁壁が多いのです。

予算に合わせた提案と軽いフェンスの選択

改修前

完全な安全を目指すにはRC造(鉄筋コンクリート)で塀を作り直すことが理想ですが、予算の関係で現実的な選択肢を模索しました。上部3段をカットして軽いフェンスに変更する提案や、板塀や補助金の出る生垣の提案もしましたが、結果としてネットフェンスを選ばれました。

フェンスと生垣で庭の魅力を引き出す

モッコウバラ、ピラカンサの生垣になるのが楽しみです

住まい手様は樹木の手入れが好きな方で、ネットフェンスにモッコウバラを絡ませることで生垣にするのが楽しみとのことでした。

ピラカンサの日のあたらなかった部分も芽が出て生垣になります。

明るい日陰でリュウノヒゲしか定着しなかった花壇も、日当たりが良くなるので花を植えることできるので楽しみとの事でした。これにより庭の景観が一層豊かになり、ピラカンサの生垣も育つことで、外観が明るくなります。

 

改修後の効果

マキが根元から見えると雰囲気よし

庭の見通しと景観の改善
ネットフェンスに変更したことで、庭の樹木が通りから見えるようになり、庭の雰囲気が良くなりました。やはり庭、樹木は雰囲気をつくるのに需要ですね。

また、道路の角からの見通しが良くなったことで、運転がしやすくなり、ご近所からも好評でした。

工務店の経験とコスト削減
施工を担当した工務店は、2018年に同様の工事をいくつか経験しており、ブロック解体技術が向上したことで、見積もりよりも安価で工事を完了できました。

 外構工事と庭づくりの重要性

街並みを変える外構の工夫

日経アーキテクチャ2018 12-27 p10.11

ブロック塀の改修工事は、安全性が第一です。建築の専門誌、日経アーキテクチュアでも2018年の10大ニュース第3位はブロック塀の倒壊事故でした。

そして上手に工事をすれば、街並みの雰囲気も変えることができます。庭をすべてコンクリート土間にしてしまった住まいも見かけますが、個人的には殺伐とした雰囲気を感じます。夏の照り返しもきついですしね。やはり造園工事は大切。樹木1本で全体の雰囲気が和らぎます。外構工事はアイデア次第で、住まいの魅力を引き立てることが可能です。

今年も1年間お世話になりました。

2018年も今日で最後の日になりました。

今年も多くの方にお世話になり、ありがとうございます。

年末に出会った猿回し。
おサルさんは神様の遣いで願いを神様にとどけてくれるそうです。縁起ものだそうです。
まだまだ知らない事が沢山あるな、とあらためて思います。

 

建築設計においても新しいことや知らないことがまだまだ沢山あり、常に勉強の連続ですが知らないことを恐れずにいたいです。

来年はblogの更新をもう少し増やしていきたいと思います。

それでは皆さんも良い年をお迎えください。

来年もどうかよろしくお願いします。

 

 

曳家岡本、岡本棟梁のはなし

地震の影響で地盤が液状化を起こしてしまい建物が傾いてしまったり等、様々な理由で基礎が沈下して傾いてしまった建物を直す仕事があります。

沈下修正工法と言って、おもに曳家(ひきや)さんが仕事をしています。

曳家というと建物を移動させたり、持ち上げて新たに基礎をつくり、また下ろしたりと、ダイナミックな仕事のイメージでした。

今回はそのイメージを払拭するセミナーに参加してきました。

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”杭の摩擦が解けて建物が再沈下する”

”曳家をしているときに建物の反対側が振動し始めた時の怖さといったら。。。”

沈下修正工法のセミナーで曳家岡本の岡本棟梁の話で印象に残った言葉です。

セミナーの主催は東京建築士会さん、11月16日に開催されました。

 

曳家の仕事はダイナミックなイメージがありましたが、建物の上部構造を理解した上で、沈下修正をするときに移動する値は㎜単位。非常にデリケートな手間のかかる仕事です。

沈下修正工法には数種類の工法があり、それぞれの工法に特徴があり、地盤の状況によって工法を使い分けなくては効果が出ないとのこと。

全ての状況に対応することができる魔法のような工法はありません。

地味な作業を繰り返すことによって初めて安全に確実に建物の沈下を修正することができます。

また、基礎の種類や剛性によって、基礎を持ち上げる沈下修正が出来ない場合もある。そういった限界も包み隠さず話をされていました。

また北海道での地震で地盤沈下した建物を修正する時の基本的な考え方も話されていました。

北海道は凍結深度によって基礎の高さが高くなってしまうので基礎を持ち上げることが難しいとのことです。その対策として「土台揚げ」工法があるとのこと 。

「土台揚げ」工法*岡本棟梁のブログから抜粋

土台揚げ工法であれば、地下水位の問題もありません。浦安市入船地区では「布基礎」のお家が多かったことと、この水位の問題から「土台揚げ」工法が多く選ばれました。しかし土台揚げは地盤改良を伴う工事ではありませんので地盤が安定していること。再沈下が起こる可能性があることを認識しておいていただなくてはなりません。それでも1棟あたり300万円前後で沈下修正工事が出来ることから、選ばれていました。

*岡本棟梁Blog 沈下修正のことをまとめた記事----北海道地震で傾いた家を直すための参考意見です---

こちらの記事には、さまざまな沈下修正工法の良い点、悪い点がまとめてありとても参考になりました。

 

地盤にまつわる話は業者さんの話を鵜呑みにしてしまうことも多く、それではプロとして不勉強以外の何ものでもありません。

今回、岡本棟梁のセミナーで判断材料が増えたので、沈下修正の相談お頂いた時はお役に立てると思います。

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