住宅の電磁波対策(電場・磁場)|設計・施工の視点から考える

住宅の電磁波対策 #02 | 電場・磁場の違いと設計の視点


近年、電磁波を気にする人が増えている

最近、住宅の電磁波について気にされる方が増えています。特に、新築やリノベーションを考えている方から、「電磁波の影響を抑える設計はできますか?」と聞かれることがあります。

電磁波の影響は、住宅の構造や電気の配線によって大きく変わるため、設計段階で意識することが大切です。

とはいえ、「電磁波対策」と一口に言っても、漠然としていて何をすればいいのかわからない…という方も多いのではないでしょうか。

この記事では、電磁波の中でも「電場」と「磁場」 に分けて、設計・施工で気をつけるポイントをまとめました。

電場と磁場によって対策が異なります

電場・磁場の違いについてはこちら→電磁波の基本とその影響

1. 電磁波には「電場」と「磁場」がある

電磁波は、「電場」と「磁場」 に分かれ、それぞれ影響の受け方や対策方法が異なります。

種類発生源影響を受ける要因主な対策
電場(低周波電場)家電や配線壁・床を伝って広がるアース(接地)で低減
磁場(低周波磁場)電流が流れることで発生特に幹線ケーブルが影響発生源から距離をとる

つまり、

  • 電場は「アースを取る」ことで対策が可能
  • 磁場は「発生源から距離をとる」ことで影響を軽減できる

これらを踏まえ、住宅設計における具体的な対策を見ていきましょう。

2. 住宅の構造による電磁波の影響

住宅の構造によって、電場・磁場の影響は変わります。設計段階で適切な選択をすることが重要です

■ 鉄骨造・RC造(鉄筋コンクリート造)

✅ 鉄骨や鉄筋に電場がアースされるため、電場の影響が少ない
✅ただし、家電や配線からの電場は発生するので、アースの有無に注意

■ 軽量鉄骨(プレハブ系住宅)

✅ ほとんどのメーカーで電場の影響は少ない構造になっている
✅ ただし、床を伝って電場が広がる可能性があるため、電源周りの対策は必要

■ 木造住宅

✅ アースが取れないため、電場の影響を受けやすい
✅ オールアース構法を採用すれば電場を抑えられる
✅ 磁場の影響も受けやすいため、配線計画が重要

3. 電場対策:アースを考える

電場の影響を抑えるための基本は、アース(接地)を取ることです。

🔹 電場を抑えるポイント

✅ アース付きのコンセントを採用する
✅ 床に電場が広がらないように、家電の配置や配線を工夫する
✅ 木造住宅の場合、オールアース構法を検討する

4. 磁場対策:配線計画がカギ

磁場は「アースでは防げない」ため、距離を取ることが重要です。

住宅内で特に注意すべきポイントは、電気の引込ケーブル(幹線)です。

✅ 磁場の影響を受けないためには 60cm以上の距離を確保 する
✅ 幹線ケーブルの位置を設計段階で把握し、寝室やリビングに影響しないように配置
✅ 幹線の位置は、現場で変更されることもあるため、施工時にチェックする

5. 手軽にできる電場対策:「プラグインアース」の活用

電場の影響を減らす手軽な方法として、プラグインアース を利用できます。
✅ 工事不要で簡単に導入可能
✅ 寝室やデスク周りなど、ピンポイントでの電場対策に最適
✅ アースリネンやアースベースと組み合わせると、より効果的

ただし、注意点として、
⚠ 住宅全体の電場を低減するものではなく、補助的な対策

千葉で電磁波対策を検討している方へ

「プラグインアースは電磁波測定士のみが販売可能です。詳細な測定・相談をご希望の方は、お問い合わせください。」

6. まとめ:住宅の電磁波対策は「知識」と「計画」がカギ

🏡 住宅の電磁波対策は、設計段階での計画が重要!

✅ 電場はアースで低減できる(木造住宅は特に注意) ✅ 磁場は「発生源から距離を取る」ことが対策の基本 ✅ 幹線ケーブルの配置を慎重に計画し、60cm以上距離を確保 ✅ プラグインアースは手軽な対策として活用可能

これから新築・リノベーションを検討している方へ 電磁波対策を設計段階で取り入れることで、より快適で健康的な住環境を実現できます。気になる方は、専門家への相談を検討してみてください。

✅ 千葉で電磁波対策の相談受付中!

設計段階での電磁波リスクの診断や、具体的な対策をご提案できます。 オンライン無料相談も実施中。お気軽にお問い合わせください!
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住宅の電磁波対策|住まいの健康を守るために

01 住宅の電磁波対策

住環境における電磁波対策の重要性

現代の住環境は、空気、温度、湿度、そして電磁波という4つの要素が健康を大きく左右します。特に海外では、電磁波対策が重要視されており、対策が進んでいるのが現状です。しかし、日本ではまだ普及が進んでおらず、住環境改善の一環として取り組むべき課題といえます。
このたび、当HPに「電磁波対策」ページを新設しました。

このページでは、建築士としての経験とEMFA認定2級電磁波測定士としての知見を活かし、住環境を改善するための具体的な対策やサービスをご紹介しています。

千葉の電磁波測定士+建築士が提案する住まいの健康づくり】のページはこちら

そして今回のBLOG記事では、先日参加した電磁波測定士の勉強会でおこなったQAをもとに、電磁波対策に関する具体的な内容をお伝えします。


炭を使った製品の効果と課題

Q1. 電磁波対策として炭を練り込んだ製品が注目されていますが、効果はどのように評価されていますか?
A1.
炭素には電導性があり、アースを取り付けることで電位を下げることが可能です。しかし、以下の課題があります:

✅ アースの取り付け方法の適切さ
✅ 酸化による電導性能の維持期間
✅ 電流が流れる際のリスク

これらの課題については第三者機関による検証が必要 です。
また、炭を使った製品は主に調湿や消臭といった補助機能 に優れていますが、電磁波対策としては限定的 です。
快適な室内環境を実現するためには、適切な空調設計 が不可欠です。


電磁波を防ぐ建材の活用:オールアース工法

EMFAでは、電磁波シールド施工を推奨していません
電磁波対策として重要なのは、「アースを取ること」「距離を取ること(離隔距離の確保)」 の2点です。

そのため、「電磁波を防ぐ建材の活用」=「オールアース工法」 という考え方が重要になります。
オールアース工法では、アースを適切に取り、電磁波の影響を低減する施工が採用されます。


距離を取る(離隔距離の確保)

電磁波対策として、「距離を取る(離隔距離を確保する)」 ことが有効です。
特に、電線の取り込み口から分電盤までの経路設計 では、寝室などの長時間滞在する空間を横断しないようにすることが重要 です。

✅ 分電盤を寝室から離れた位置に設置する
✅ 電気配線経路を工夫し、寝室を横断しないルートを採用する

電磁波の影響を最小限に抑えるために、寝室の配置を考慮し、電気配線経路を適切に設計することがポイント となります。


アース付きコンセントと住宅設計の工夫

Q2. アース付きコンセントが普及すれば、電磁波対策は不要になるのでしょうか?
A2.
EMFAでは、電磁波対策として**「アーシング」と「離隔距離」を推奨** しています。
アース付きコンセントは電子機器からの電磁波対策として有効 ですが、壁内の配線から発生する電磁波には別途対策が必要 です。

2022年に改定された内線規程では、水回りだけでなく住宅全体でアース付きコンセントの設置が推奨 されています。
これにより、漏電や火災のリスクを軽減できるだけでなく、電磁波対策にも一定の効果が期待 できます。

加えて、設計段階で電気配線経路を工夫することで、壁内からの電磁波リスクをさらに低減 することが可能です。


アース付きコンセントがない場合の対応策

アース付きコンセントが設置されていない場合は、「プラグインアース」の使用を推奨 しています。
これは、簡単にアース機能を追加できる製品 で、電磁波測定士を通じて購入可能です。

📌 私はEMFA認定2級測定士として、この製品の対面販売や使い方のアドバイスを提供しています。
📌 詳細が気になる方は、お気軽にお問い合わせください

プラグインアースの詳しい情報はこちら


まとめ

電磁波は目に見えないため、軽視されがちですが、健康に大きな影響を与える可能性があります。
今回の記事では、炭を使った製品の課題・アース付きコンセントの活用法・壁内配線からの電磁波対策 など、具体的な対策をご紹介しました。

📌 電磁波測定・住宅の電磁波対策をご検討の方へ
私は EMFA認定2級電磁波測定士 として、住まいの電磁波測定やアドバイスを行っています。

  • 住まいの電磁波が気になる方
  • オールアース®工法の導入を検討している方
  • 電磁波対策について詳しく知りたい方

お気軽にご相談ください!

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日本での電磁波のリスクについて:見えない健康リスクと対策 

猛暑日が続き、久しぶりの恵みの雨だと喜んでいたのも束の間、線状降水帯による豪雨被害が発生しました。被害にあわれた皆様にはお見舞い申し上げます。

梅雨入り前に、不思議と電磁波に関する問い合わせが続きました。

「送電線の近くに住んでいるけど、電磁波について知りたい」「目の前に電線が走っているけど大丈夫?」といった、すでに生活している環境についてのご相談です。これをきっかけに、電磁波に対する関心が高まりました。

電磁波については、以前参加したパッシブハウスジャパン(PHJ)のセミナーで知識を得た程度でした。しかし、この機会にもっと深く学ぼうと考え、日本電磁波協会の2級電磁波測定士の資格を取得することにしました。

電磁波のリスクと日本での現状

日本では、電磁波の健康リスクは明確にされておらず、基準も存在しません。しかし、住宅内では多くの電気機器を使用しており、その数だけ電磁波が発生しているのは確実です。健康への影響も考慮するべきかもしれません。

住宅内での電磁波対策

建物内のすべての電磁波を完全に防ぐことは難しいですが、特に長時間過ごす場所、寝室では対策を行うことが基本方針です。多くの電磁波グッズはシールド対策を取っていますが、実際に測定してアーシング対策を行うほうが納得感があり、説明もしやすいと感じました。

簡単な電磁波対策

以下は、日常でできる簡単な電磁波対策の例です:

  • 睡眠時、スマホを充電しながら枕元に置かない。可能であれば別室に置き、少なくとも60cm以上離しましょう。
  • スマホでの通話は、耳元で使わずにスピーカーやマイクを活用する。
  • 長時間のPC使用時は、できれば電磁波対策を行い、アーシングを取り入れるのが良い。
  • IHコンロは、意外に電磁波が強くない。
  • 電子レンジは、使用中に覗かなければ問題ない。

これらの対策を知ったからには、今後の設計でも少しずつ反映していくつもりです。例えば、アース付きコンセントを対応する際の費用差額もそれほど大きくはないでしょう。

2級電磁波測定士の資格では電磁波の測定はできませんが、1級電磁波測定士に相談を繋ぐことが可能です。ご興味のある方は、ぜひご相談ください。

千葉を拠点に、電磁波測定士と建築士が提案する健康住宅。
EMFA(一社 日本電磁波協会)所属の2級電磁波測定士が、寝室やリビングの電磁波リスクを科学的に検討し、アーシング対応を活用した住環境改善をお手伝いします。
詳しくは以下をご覧ください。
HPリンク→ 千葉の電磁波測定士+建築士が提案する住まいの健康づくり

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