愛着を上手に引き継ぐには:家の記憶を残すリフォームのすすめ

リフォームをするきっかけは、大小さまざまですが、リフォーム前の家に不満があっての事だと思います。ですからリフォームの際には、リフォーム前の家のことを綺麗さっぱりと忘れ、全てを新しくし、新築のようにリフォームをしたくなるものです。

しかし、リフォーム前の家の記憶を残しながらのリフォームはいかがでしょうか?

「昔はここはキッチンだった」「この材料は昔○○で使っていたな」 といった記憶を思い出すような計画を取り入れることで、新しい家にも歴史と愛着を引き継ぐことができます。

  • 古い柱をアクセントとしてプランニングする
  • 古い梁を現しで見せる
  • 欄間や棚板等の部材を他のヶ所へ転用する
  • 建具の再利用 

    リフォームの中で、こうした部材を活かすことは、家に込められた思い出や歴史を受け継ぐ大切な手段です。その中でも、今回は特に印象的だった「ケヤキ材の再利用」をご紹介します。


カウンター天板のかまちは、実は前オーナーさんが唯一こだわってケヤキを使った箇所でした。以前、「この材料は何だかわかるか?」と尋ねられたというエピソードがあり、この部材への思い入れを感じました。そのため、このケヤキ材を新しい住まいにも引き継ぐことを決めました。時を経て風合いが増した木材が、新たな空間に温かみと物語を添えています。

読書コーナー

プランニング、施工においても一手間が必要になりますが、建物の思い出、それに伴う先人の思い出を残したい場合はお薦めします。

古い部材を効果的に表すことによって、雰囲気が変わってきます。 新しい物には無い、古い部材が持つ味わいと深みは、リフォームにしか出せない特別な魅力です。

リフォームは新築と比較して手間がかかる場合が多いです。 断熱性能、耐震性能の向上を合わせて行いますので、工事費も新築を建てることが出来る金額になる可能性もあります。 それにも関わらずリフォームを選択する場合、リフォーム前の家に愛着があるからだと思います。そういった愛着を上手に引き継ぐことができれば満足な家になると思いませんか?

さんむの家では、家の記憶を残しながらのリフォームを行っています。お金では買えない思い出を未来に繋ぐことができるリフォーム。ぜひ、これからの住まいづくりの参考にしていただければと思います。

「そよ風2」 パッシブソーラーシステム 

太陽の熱エネルギー利用して住宅内の暖房を行うパッシブソーラーシステムの実機見学と講習会に参加してきました。

伺ったのは環境創機さんの開発した 「そよ風」です。

国立桜並木

国立駅で下車すると桜が満開。

国立駅前は桜並木で有名で、運良く満開の桜を観ることができました。

駅から会社まで送迎していただいたのですが、少し遠回りしていただいて思いがけず、素晴しい花見ができました。ありがとうございました。

『そよ風2』とは?太陽熱を活用したパッシブソーラーシステム

そよ風モデル太陽エネルギーを利用する仕組みなので、いかに太陽面に屋根を向けることができるかが重要になってきます。

屋根で暖めた空気を基礎に送り、基礎を蓄熱体として暖め、基礎表面の暖まった空気を上昇させ室内を暖める仕組みのため、

上手に空気を循環させる間取り、断面計画が必要になってきます。

そのため、建物全体を一つの空間と考え、空気を循環させるワンルームのような間取りが最適です。

また、本来は暖房システムとして開発されたシステムですが、夏場の籠った熱気を抜く換気システムも備えているので、

高気密高断熱住宅において、夏場の家内に籠ってしまう暖かい空気を循環させるのにも最適です。

敷地条件や予算等の制約はあるのですが、自然エネルギを取り入れる暮らし方も提案していきたいと考えています。