千葉の電磁波測定士+建築士が提案する住まいの健康づくり

はじめに:電磁波と住環境の関係を考える

電磁波対策が求められる理由

住まいの中に存在する電磁波。 それは「見えない」けれど、確かにそこにあり、 私たちの眠りや身体のバランス、日々の疲れ方にさえ影響を与えているかもしれません。

空気・温度・湿度と並び、いま注目されている「第4の住環境要素」が電磁波です。 特に現代の高気密・高断熱住宅では、外からの音や空気は遮断できても、 室内にこもる電磁波まで考慮されている設計は、まだ多くありません。

私たちは、建築士であり電磁波測定士として、 こうした“見えないけれど整えられるもの”に目を向けてきました。

建築設計とともに、住まいの電磁波測定にも取り組んでいます。

EMFA認定
スタジオ・アース 四街道(幸設計スタジオ内)

怖がるのではなく、正しく知り、できるところから整える。 それが、私たちが考える住まいの電磁波とのつき合い方です。

電磁波とは?

電磁波は「電場」と「磁場」に分けられます。

電場は、電気製品の電源プラグをコンセントに挿すだけで発生します(スイッチがOFFでも)。

磁場は、電気が流れたとき(スイッチON)に発生します。

つまり、家電を使っていない状態でも、部屋には「電場」が存在している可能性があるのです。

電場と磁場の発生の違いを示す図。電気のスイッチOFFでは電場のみが発生し、スイッチONで電場と磁場の両方が発生することを示している。
図1 電場は電源が入っているだけで発生し、磁場は電流が流れたときに発生する。電気のON/OFFによる電磁波の違いを視覚的に示した図。

▶️ 電磁波の仕組みについてさらに詳しく知る

家の中のどこで強くなる?

  • 枕元にあるスマートフォン、タブレット、アラーム付き充電器
  • 寝室の壁の裏にある分電盤や配線の束
  • 電源タップや延長コードの集まる場所(テレビ裏、キッチンの家電周辺など)

特に、長時間過ごす場所(寝室、子ども部屋、仕事部屋)では、 「電磁波の強い場所に居続けること」が身体にじわじわと影響する可能性があります。

電場25V/m・磁場2.5mGの超過率を示す、寝室・玄関・リビングの比較棒グラフ(EMFA測定600件の平均)“Electric field”“Magnetic field”
住まい3空間の電場・磁場の超過率(EMFA測定600件の平均, 2021–22年)

健康との関係は?

現時点では、すべての症状と電磁波が明確に結びついているわけではありません。 しかし、以下のような報告・実感が国内外で増えてきています。

  • 寝つきが悪い、眠りが浅い
  • 朝起きても疲れが取れない
  • 肩こりや頭痛が慢性的に続く

これらが、「寝ている間に浴び続ける電磁波」の影響である可能性があるという調査結果も出ています。 特に自律神経やホルモンのバランスを整える深夜の時間帯には、 電磁波を抑える環境が求められます。

私たちは、EMFA(一般社団法人 日本電磁波協会)のセーフティガイドラインに基づいて、 住まいの電磁波リスクを評価しています。

EMFAセーフティガイドライン(抜粋)

  • 電場:25 V/m 以下
  • 磁場:2.5 mG 以下

これは“もっとも深く眠れる”環境を想定して設定された目安です。

EMFA の電磁波安全基準を示すイラスト:電場 25 V/m、磁場 2.5 mG
電場 25 V/m・磁場 2.5 mG の “わが家の安心ライン”

これらの基準は、スウェーデンのMPR-IIやドイツのバウビオロギー指針を基に策定されており、健康的な住まいを実現するための重要な指標です。

▶️ セーフティガイドラインについてさらに詳しく知る

日本の実測データより

EMFAが行った600件以上の住まいの測定では、 およそ10%の家庭で、寝室の電磁波がこの「安心ライン」を超えていました。

特に集合住宅の1階や、分電盤に近い寝室、マンションの一室などでは、 磁場の値が高くなる傾向があります。

EMFAの旧調査(2003〜2013年)をもとにした概念図。壁際で磁場が平均3.1mGと高く、中央では1.2mGの傾向を示す棒グラフ “Electric field” “Magnetic field”
旧調査より:壁際の磁場が平均3.1mGと高くなる傾向(EMFA 2003〜2013年調査/概念図)

Step 1:まずは測る

専用の測定器や簡易チェッカーを使って、電場・磁場を「見える化」します。 その場で確認できるだけでなく、改善の優先順位が見えてきます。

Step 2:離す

スマートフォンや充電器を、ベッドの頭側から50cm以上離してみてください。 それだけで電場は90%以上カットされる場合もあります。

Step 3:切る

タイマー付きコンセントなどを活用し、就寝中は電源をオフに。 電気毛布など、気づかない間に使い続けている機器を見直しましょう。

項目推奨値くらしのイメージ
電場25 V/m 以下充電器を抜いた寝室・リビング
磁場2.5 mG 以下配電盤から 1 m 離れたソファ周り
  • 寝室やリビングの配置と、配線・分電盤の距離設計
  • アース付きコンセントの適切な配置と回路計画
  • オールアース®工法を活用した低電場空間の設計提案。

これらは、設計段階から組み込むことができる“見えない安心”です。 設計の初期段階であればあるほど、費用を抑えた対策がしやすくなります。

私たちが大切にしていること(5つの姿勢)

  • 本質対策を大切にします:距離とアース。シンプルな技術で確かな効果を優先します。
  • 科学に謙虚でいます:研究動向を追いながらも、実生活で“変化が見える”対策を大切に。
  • 暮らしのなかに焦点を当てます:海外並みの室内基準を参考に、日本の住まいでできることを。
  • 情報を開きます:測定値・事例を丁寧に共有し、判断は住まい手にゆだねます。
  • 最後まで寄り添います:製品の使い方、使った後の変化までフォローします。

私は一級建築士であり、EMFA認定2級電磁波測定士です。 この両面から、住まいの電磁波について次のようなサポートをしています:

  • 簡易測定 ※測定器を使用した測定は1級電磁波測定士へ依頼します
  • 家具や配線の見直しを含めた対策提案
  • 設計やリノベーション時に、設計段階で電気配線経路を工夫
  • 電磁波対策製品は測定士経由でのみ提供し、使い方、変化まで寄り添います。

初回は無料でのオンライン相談も承っています。 ご自身やご家族のために、できるところから始めてみませんか?

設計の具体例も知りたい方へ

電磁波対策をどのように住宅設計に落とし込むか── 配線ルートの工夫、アース付きコンセントの活用、製品の使い方まで、より詳しく解説しています。

▶詳細な解説はこちらのBLOG記事をご覧ください

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建築設計とともに、住まいの電磁波測定にも取り組んでいます。

EMFA認定
スタジオ・アース 四街道(幸設計スタジオ内)